11月下旬。
秋も深まり紅葉も美しく、夜の最低気温も5℃前後になってきました。
福井県にはいくつか無料・格安キャンプ場があります。
今回は嶺南地域にある無料キャンプ場「おおい久田の里森林公園」に行きました。
ところで福井の嶺南地域ってどのあたりだろう
福井県の1番くびれた部分にある木ノ芽峠という峠を境に、北は嶺北(れいほく)・南は嶺南(れいなん)と呼ばれる地域に分かれています。嶺南は、敦賀市・美浜町・若狭町・小浜市・おおい町・高浜町の6つの市町で構成されています。全ての市町が若狭湾に面し、山々にも囲まれた自然豊かで、のどかな地域です。
福井嶺南企業ガイドwebページ『嶺南について』より引用
滋賀県や京都府に近い地域のようです。
おおい久田の里森林公園の予約方法
こんな流れで利用できます。
当該ページにアクセスすると、ページの下の方に、申請書の様式があります。
様式をダウンロードして印刷&必要事項を記入したら郵送します。
利用可能な期間と主な設備について
炊事場、お手洗い共に屋根・灯り・水道が通っていて、綺麗で広い。
↑お手洗いです。扉もしっかりしていて中は綺麗。
↑炊事場。屋根付き、灯りつき、水道つき。両サイドにはレンガで作ったBBQスペース(?)。
こんなところを無料で使わせていただけると思うと、ありがたやありがたや。
利用当日は、特に受付はありませんでした。
管理人さんもいらっしゃいませんでした。
申請した時間になると、炊事場やトイレ等の設備が使えるようにしてくれているとのことでした。
ゴミは全部持ち帰りでした。
自然の中にお邪魔させていただいておりますので、
来た時よりも美しく、を合言葉に。
クマ対策について
予約完了の旨、おおい町役場の方からお電話いただきましたが、こんなやりとりがありました。
申し込みありがとうございます。
ぜひ楽しんでくださいね!
…ところで、先月(2024年10月)から、このあたりでクマの目撃が多発しています。
ありがとうございます。
楽し…え?クマ!?
キャンプ場にクマが出たんですか
キャンプ場には出ていないのですが…。
近隣で、目撃情報があるんです。
クマですかぁ…。
他に予約客の方はいらっしゃるんですか?
お客様だけなんです。
キャンセルも可能ですが、
利用される場合はくれぐれもお気をつけくださいね。
わかりました…。
大事な情報をありがとうございます。
↑↓キャンプ場にあった案内です。
経験の浅い私ではございますが。
キャンプ場で大音量を推奨されたのは初めてです。
幸い他にお客様もいらっしゃらなかったので、
ラジオや、音楽をずっとつけていました。
そういえば以前、石川県県民の森にお邪魔した時、
熊よけでアニメ「鬼滅の刃」オープニングテーマを管理人さんが流していたなぁ。
福井クマ情報のページを見てみる
福井県の山林にはどこにでもツキノワグマが生息しています。
福井クマ情報webページより引用
クマは本来おとなしい動物ですが、人と偶然に出会った場合、人を襲うこともあります。
クマのすむ地域では、クマの性質や行動を知って、事故を未然に防ぐことが大切です。
福井県では、豊かな自然環境の保全をとおして、クマと人の共存を目指しています。
↑クリックで福井クマ情報webページにアクセスできます。
確かに、成獣、幼獣ともにクマがちらほら、近くで目撃されているようです。
主な対策(福井クマ情報調べ)
秋は、冬眠を備えたクマが、餌を求めて活発に活動し、特に主食であるドングリ類の実りが悪い年には、クマの大量出没が発生します。
福井県webページ『ツキノワグマによる人身被害防止のために』2024.11.1更新 冒頭より引用
今年のドングリ類の実りは、過去の大量出没年に比べると良好でしたが、今年の春から夏のクマの出没件数は平成16年度の統計開始以来、最多となり、集落や市街地での出没事例も多く発生しました。近年クマの生息範囲が拡大しており、常に集落周辺で活動しているクマがいる可能性があります。
ドングリ類の豊凶に関わらず、クマと人が遭遇する可能性は高まっており、人身被害が発生する恐れもあることから、警戒が必要です。
以下の対策は、福井県庁のwebページ、『ツキノワグマによる人身被害防止のために』の中から、キャンプ利用の私目線での要約です。
ゴミについては、大自然を使わせていただく観点から大前提だと考えます。
あとは、バッタリ出会わないようにする。
クマの方から私に気づいてもらって、離れてもらう。
「出会ったら落ち着く」「ゆっくりあとずさり」
これが一番自信がありません。
叫び倒して慌てて走り出す気がします。
我が家の決断:デイキャンプをして、車中泊可の道の駅『道の駅 若狭おばま』に泊まる
家族会議の模様をダイジェストでお伝えします。
かくかくしかじか
車中泊ならいけるんちゃう?
夕方とか早朝、寝ぼけ眼のお手洗いでクマさんに出会いたくないなぁ。
…調べたら、車で25分くらいのところに道の駅があったよ。
というわけで、道の駅『道の駅 若狭おばま』の方に聞いてみました。
こちらもダイジェストでお送りします。
すみません。
そちらは、車中泊しても良いですか?
ええ。ご利用いただけます。
夜になると、キャンピングカーのお客様もいらっしゃいますよ。
お手洗いも使えます。
もし灯りなど気になるようでしたら、第2、第3駐車場の方に停めていただくと、比較的暗くて静かかもしれません。
特に申し込みもいらず、泊まって良いそうです。
改めて道の駅若狭おばまの方、ありがとうございました。
旅の思い出
キャンプ場
キャンプ場の様子
川も流れていましたが、天候は雨。
そして寒い。
というわけで、キャンプ場では紅葉狩りと焼き芋づくりと、朝のコーヒーでまったりしました。
↑全体地図。このうち、テントサイトと炊事場近辺で過ごしました。
↑駐車場から歩いてすぐ。この吊り橋を渡るとキャンプサイトに到着です。
立派な橋ですが、手すりが痛んでいるらしく、体重をかけないよう、役場の方に教えてもらいました。
↑橋を渡ると、キャンプサイトが見えてきます。
キャンプ場の紅葉、時々、苔。
↑冷たい風と紅葉時々苔。
コーヒーを淹れるよ。
アルコールストーブのごとくは、セリアで100円+税でした。
↑朝は、川のせせらぎ、紅葉を楽しみながら、コーヒーの時間でゆっくり過ごしました。
アルコールストーブの静かな炎と、パーコレーターのポコポコとした音、コーヒーの香りに目が覚めてきます。
ハンドドリップとパーコレーター、どちらにしようか迷いました。
風がやや強い予報でしたので、パーコレーターにしました。
写真では風防がありませんが、撮影してすぐ、強い風であわあわしました。
風防は、百均でも買えて、便利だなぁと思う今日この頃(撮影忘れ)。
私は不器用なので、風でハンドドリップの準備した道具をよく吹き飛ばしてしまいます。
もしハンドドリップを選んでいたら、こんな未来が目に浮かびます。
火元は風防設置であわあわ。
そして上ではドリッパーが吹き飛ばされそうになる。
…やっぱりパーコレーターにしてよかったです。
中の器具を外せば、ただのやかんにもなって便利だなぁと思う今日この頃。
秋。それは焼き芋
↑焚き火をして、焼き芋を作ります。
写真を見返すと…。
焚き火台のサイズの割に、
薪も、芋の数も、
多すぎる気がします。
欲望に抗えない私たち家族。
焚き火台はコールマンのファイヤーディスクソロ。
直径30cmで1kg未満のそこそこ軽い金属のお皿。
焚き火台の下に手を入れられるくらい熱を遮断してくれて、びっくりしています。
灰をさーっと捨てて、すすいで、かわいたらしまう。楽。
ほくほく、うまうま、あまあま。
↓もう少し詳しい(ほとんど一緒)の我が家の焼き芋レシピ記事はこちら
道の駅若狭おばまで車中泊
さて、事前調査&家族会議により、夜は道の駅で車中泊です。
突然ですが我が家の防災計画です。
当ブログの防災関係記事一覧はこちら。
防災意識低く、楽しく遊びながら学びます。
今回は、初めての車中泊&雨。
車内からなるべく出ずに寝る支度をする遊びをしてみました。
- インフレータブルマット(空気が自動で入る)
- 厚さ5mm以上(これ未満だと車のでこぼこ気になる)
- 幅は132cm(我が家の車内横幅ギリギリ)
- 枕もついてる
という条件で選んだマットです。
モダンデコというメーカーの車中泊マットなのですが…。
2024.11.25現在、Amazonも楽天も売り切れでした。
↓違う商品ですが、似たような条件で検索してみました↓
座席をフラットに。
荷物は足元の隙間と、車のフロントと、後ろ。
目隠しカーテンは百均で買った布と吸盤。
なかなかよかったのですが、私がずっとマットの上にいるため空気が入らず、
膨らみがいまいちでした。
(前日、試しに自宅で空気を入れたら、ふかふかでした。)
最初から膨らましておくか、
膨らむまでの間におでかけすればよかったかも。
念の為持っていた、厚手の銀マットを下に敷いてみたところ、快適に眠れました。
ちなみに、寝具は↓こちらの記事の、AEGISMAX 重ね着作戦です。
虹がきれいに架かっておりました。
雨の日で不便も多くありましたが、
なんだか小浜市が歓迎してくれているようで、嬉しくなりました。
近く観光ぶらり
道の駅若狭おばまふたたび
キャンプ場→道の駅→キャンプ場。そして帰りにまた道の駅。
今度は中に入ります。
↑出迎えてくださったのは行商人なりきりセット。
↑そういえば、福井県は本当に道中で恐竜が出没して、クマも裸足で逃げ出すかもしれません。
↑すごく、サバでした。
こんなに鯖缶ってあるのですね。
診断をやるたびに違う缶詰を案内されました。
私の欲望ダイバーシティ(?)
↑選びきれなかったので、焼き鯖寿司にしました。
↑若狭は、おはしどころでもあるようです。
食洗機対応のものも多く、便利だなぁと思いつつ。
↑あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!オバマまんじゅう!
すごく失礼な話なのですが、私、小浜市=オバマまんじゅう、としか知りませんでした。
こんなに見どころたくさん、ありがとう小浜。
記事を書きながら、オバマまんじゅうおいしいです。
焼サバちらしと名物3種盛り。すし政
実はこの日、釣船に乗る予定でした。
しかし、悪天候で中止。
若狭の海の幸が食べたい。
ということで立ち寄りました。
すし政というお店。
特に情報は調べず、目についたので入りました。
お店の方にうかがうと、初めての方におすすめなのは、
小浜市の名物3種のにぎりと、焼サバちらし寿司。
↑向かって左がにぎり。右が焼サバ。
↑3種握りは、真ん中の列の3貫だそうです。
左から、小鯛、シメサバ、焼サバ。
上段と下段は、おすすめの若狭の海の幸。
↑焼サバちらし。
お店の方いわく、
どの品も力を入れてますが…
どうも、焼サバちらしをお気に召す方が多いようで!
2回目以降はこちらを頼む方が多いですよ!
ということでした。
お店の方のよく通る声と気さくな笑顔、おいしい若狭の海の幸。
釣り中止で良かった、とさえ思ってしまいました。
北陸新幹線延伸から、新幹線でいらっしゃるお客さんも増えているそうです。
後からグーグルマップの口コミを見たら、日頃混雑していてなかなか入れないそうです。
ラッキーでした。
海草の湯とサウナと薬草風呂。濱の湯
ここから出港して、海釣りやっほい、の予定だったのか…。
と、小浜港の波の音を哀しみとともに聴いていると。
お風呂がありました。
『濱の湯』のある地域には、名水百選に選ばれる『雲城水』が湧くなどきれいな水に恵まれています。『濱の湯』では地域に寄りそう良質な井戸の湧き水を用いて、小浜にゆかりの美肌や健康長寿につながる4つの湯めぐりをご用意しています。
濱の湯webページ『お風呂のご紹介』より引用
一人650円で入浴できました。
4つの湯めぐりの詳細は、ホームページをご覧ください。
人魚の肉を食べて不老長寿になった「八百比丘尼」のゆかりの地だそうです。
その人魚のモデル説の一つが、海洋生物ジュゴン。
そのジュゴンがよく食べていたのが、海草のアマモ。
そのアマモの成分をふんだんに使った、海草風呂。
ジュゴンってもっと生息域が南で、日本では沖縄が最北端生息地じゃなかったっけ?
日本にもジュゴンは生息しています。沖縄の海は、実は世界中でジュゴン見られる最も北限の場所なのです。しかし、現在生き残っている個体数は50頭以下といわれ(日本哺乳類学会のレッドデータブックによる)、絶滅寸前となっています。
WWFジャパンwebページ『ジュゴンについて』より引用
小浜湾を背に人魚の像があります。遠い南の海の人魚(ジュゴン)が小浜の海に迷いこんだ事から八百比丘尼の伝承が語り継がれてきたのだと思われます。
webページ福井の旅と歴史『人魚の像』より引用
うろ覚えだった記憶や知識が、インターネッツをもとにおぼろげにつながる…。
そしてアマモも減少傾向にあるのだとか。
…脱線しました。
海草風呂→薬草風呂→美人の湯→サウナ→…。
心細さと寒さに迷う心身があたたまりました。
身体の痛みや疲労に気づき、日頃頑張ってくれている自分の身体に、感謝しつつ楽しみました。
小浜市の、さばトラななちゃん。
実在する地域猫、ななちゃんがモデルだそうです。
おわりに
小浜市で魚釣り!!
前泊でキャンプ!いえーい!
…のつもりが、悪天候で釣りは中止。
キャンプ場はクマ情報。
当初の予定とは変わりましたが、予定が変わったからこそ過ごせた豊かな時間でした。
私はさまざまな人、自然の営み、恵みの中で生かされているのだと感じました。
日々お目にかかる方々、大切な家族、そして自分自身。
楽しい休日とともに、私と私をとりまく大切なかけがえのないものに、
改めて得難い、有難いと感じる時間でした。
ここまでご覧いただき、ありがとうございます。
このブログが、あなたがあなたらしく生きるための土台づくりの、何かのヒントになれば幸いです。
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